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インフルエンザ

目次

原因

 インフルエンザAウイルス、インフルエンザBウイルスが原因です。同じ季節にインフルエンザAにかかった場合も、今度はインフルエンザBになることがあります。また、1年後にはウイルスの構造が変化するため、またインフルエンザAにかかることもあります。

症状

 高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現われ、咳、鼻汁などの上気道炎症状がこれに続きます。いわゆる「かぜ」に比べて全身症状が強いのが特徴です。小児では熱性けいれんを伴いやすいことや、時に異常行動を認めることも特徴です。

診断

 流行状況や症状からインフルエンザを疑い、5~10分程度で結果が出る迅速抗原検査を行うことで診断されます。鼻咽頭(鼻の奥)に細い綿棒を入れてウイルスを採取します。鼻がかめる年齢の場合はかんで出てきた鼻水を綿棒に付けて検査を行うこともできますが、鼻咽頭での検査に比べると少し感度(検出率)が落ちてしまうという欠点があります。また、発症初期だとウイルス量が少なく偽陰性(本当はインフルエンザだけれどもインフルエンザではないという判定になる)になることがあるので、発症してから最低12時間、できれば24時間してからの検査が望ましいです。検査をせずに流行状況や症状のみで診断することもありますが、当院では同居している家族にインフルエンザの人がいるという場合以外はそのような診断方法はせず、同居家族にインフルエンザの人がいる場合でもなるべく検査をして診断するようにしています。

治療

 治療には抗インフルエンザ薬を用いることが多いですが、抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑える働きをするのみで、インフルエンザウイルスを死滅させるのは人の免疫力です。そのため抗インフルエンザ薬を服用したからといってすぐに症状が良くなるのではなく、1日~2日程度症状を短く程度の効果しかなく、薬を始めてすぐに解熱しないからといって薬が無効ということにはなりません。抗インフルエンザ薬を使わなくても良くなりますので薬を使わないという選択肢もありますが、私は1日~2日程度であっても早く熱が下がって子供たちが楽になるのであればそれに意味はあると考えています。

 また、抗インフルエンザ薬を用いる場合に、発症して時間が経ち過ぎてすでにインフルエンザウイルスがある程度増殖した後では効果が乏しいこともあり、抗インフルエンザ薬を用いるのは、発症48時間以内が望ましいです。発熱してから受診が早すぎると検査でわからず、時間が経ち過ぎると治療の効果がなくなってしまうため受診のタイミングが少し難しい病気と言えます。

こんな時は受診を

 5日以上高熱が続く時、息苦しそうな時、異常行動がみられる時、けいれんを起こした時などは受診してください。

家庭内の感染対策

 看病している保護者にもうつってしまうことは珍しくありません。咳やくしゃみによる飛沫を介してウイルスが拡散されるため、マスク着用やうがい、手洗いで少しでも予防しましょう。

登園・登校のめやす

 発症した後5日経過し、かつ解熱した後2日経過していること(乳幼児にあっては、3日経過していること)が必要です。発症した日を0日目と数えて5日経過後。解熱した日を0日目と数えて解熱してから2日経過後(乳幼児は3日経過後)、と数えます。

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