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溶連菌感染症

目次

原因

 溶連菌にはいくつも種類があり、幼児から学童が罹ることが多く皆さんがイメージする溶連菌は、A群β溶血性レンサ球菌という細菌です。このページでの溶連菌はこのA群β溶血性レンサ球菌のことをいいます。

症状

 発症は急激で咽頭痛で始まり、倦怠感、38度以上の発熱、頭痛を伴います。小児では嘔吐や腹痛を伴うこともあります。咳や鼻水は伴いづらいのも特徴です。

診断

 扁桃腺の腫れや軟口蓋(口の中の天井の奥の方)の強い赤みなどの特徴的な喉の所見から溶連菌を疑い、迅速抗原検査で診断することが一般的です。喉の奥を綿棒で擦って検査をします。

治療

 溶連菌には抗生物質が良く効きます。稀ではありますがリウマチ熱という病気を二次的に起こすことがあり、抗生物質をきちんと飲むことがリウマチ熱の予防になるため、処方分をきちんと飲み切るようにしましょう。

こんな時は受診を

 通常は治療開始後24時間以内程度で解熱します。解熱しない場合は受診してください。時々抗生物質が合わずに発疹が出ることがあるため、その際は受診してください(溶連菌自体でも発疹が出ることがあるため紛らわしい場合もあります)。

 稀ですが急性糸球体腎炎という腎臓に炎症を起こす病気を合併することがあるため、1か月程度は肉眼的(目がわかる)血尿や顔・足などのむくみに注意し、もし認めるようなら受診してください。現在の日本ではきわめて稀になっていますが、溶連菌による咽頭炎から2~3週間後に発症するリウマチ熱という病気があります。このタイミングで発熱、関節痛、発疹などを認めるようなら受診してください。

家庭内の感染対策

 症状がないのに治療をする必要は基本的になく、家族の誰かが溶連菌になったからといってすぐに兄弟などの検査は必要ありません。もし家族の誰かが溶連菌になった後に兄弟なども同じような症状が出てくるようなら検査をして治療しましょう。潜伏期は2~5日程度です。溶連菌に短期間に頻繁になる場合は、兄弟などが無症状で保菌(喉に溶連菌がいるだけで悪さはしていないこと)していることがあるため、一緒に検査や治療をすることもあります。

登園・登校のめやす

 ヒトからヒトにうつる細菌のため学校や園は休む必要があります。抗生物質での治療を開始し24時間以上経過かつ解熱していれば他者への感染はしなくなるため、登校や登園が可能です。

 許可証が必要であれば登校・登園が可能になったタイミングで受診してください。その際、学校や園の書式が必要であれば用紙を持参してください。特に指定がなければクリニックの書式でお書きさせていただきます。

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