メニュー

薬の使い方のコツ

解熱剤

 処方される薬の量は体重で決めることが多く、粉薬でもシロップ薬でも坐薬でも有効成分の量が同じであれば効き方に差はありません.個人個人の使いやすさで選んでいただければ良いです。 薬を飲むのが苦手だったり、普段薬を飲むのを嫌がらなくても発熱していてつらい時には飲むのを嫌がったりする場合は、坐薬であれば肛門に入れば効果が出るため適しています。肛門から坐薬を入れるのは入れる際のわずかな時間ですが肛門部の不快感があるため、飲むのが苦手な子でない場合は飲み薬の方が優しいでしょう。また、胃腸炎などで嘔吐している時は、飲んでから吐いてしまうと薬の効果が得られないため、坐薬の方が適しています。
 解熱剤を使うタイミングですが、熱があっても元気であれば解熱剤を使う必要はありません。解熱剤は熱の原因を根本的に治療する薬ではなく症状をやわらげる薬だからです。熱に伴ってしんどそうにしていたり、食欲が低下したり寝つきが悪かったりする時に解熱剤を使って少しでも楽に過ごしてください。

塗り薬

 薬を塗り広げるイメージが良いです。擦りこむように塗ると薬が皮膚に吸収されそうな気がしてしまいますが、そのようなことはなく、擦りこむことでかえって皮膚への刺激になったり、塗りむらの原因になったりします。薬は「浸透」と言って皮膚に塗り薬が乗っている状態から自然に皮膚に吸収されます。
ステロイド軟膏と保湿剤を混合したり、別々に処方された物を重ね塗りしたりする方法があります。ステロイド軟膏と保湿剤を混合することでステロイドの効果や副作用が弱くなることはなく(よほどステロイド軟膏を薄めて混合すれば別ですが・・・)、ステロイドの炎症を抑える効果と保湿剤の保湿効果の両方を得るために混合します。ステロイド軟膏と保湿剤を重ね塗りすることは、混合したものを塗ることとほとんど変わりありません。院長は自分の子に軟膏を塗るのに混合したもので塗る方が手間が少なく好きなので患者さんにも混合して処方することが多いです。重ね塗りする時に先にステロイド軟膏を塗るか保湿剤を塗るかですが、どちらでも大きな差はありません。先に全身に保湿剤を塗り、ガサガサしていてステロイド軟膏が必要な部位にのみステロイド軟膏を塗れば必要な部分のみステロイド軟膏を塗ることができますが、保湿剤を先に塗ることでわずかにステロイド軟膏の吸収率(=効果)が落ちますがわずかなのであまり問題にはならない程度です。先にステロイド軟膏を必要な部分にのみに塗り、その後に全身に保湿剤を塗るという順番の場合は、保湿剤を塗る時に先に塗ったステロイド軟膏をステロイド軟膏を塗っていない部分にも広げてしまうということがありますが、これもさほど大きな悪影響はないと考えられ、塗る順番にはあまり拘らなくていいと思います。院長は自分の子にはステロイド軟膏が必要な部分に混合薬を塗り、それ以外の場所に保湿剤を塗っています。

点眼薬

 1回1滴で十分です。左右に点眼する場合は、右と左に1滴です。点眼後に目から溢れてきた薬は拭き取りましょう。まぶたが薬でかぶれてしまうことがあります。
花粉症などアレルギー性結膜炎の際は「目が痒くなったら点眼する」のではなく医師に指示された回数(1日2回、1日4回など)を継続した方が効果的です。

点鼻薬

 鼻の穴から内側(鼻の真ん中)方向に向かって噴射するのではなく、外側に向かって噴射するのが良いです。鼻水を分泌する組織は鼻の内側ではなく外側にあるためということと、鼻中隔に薬が噴射されると鼻血の原因になってしまいます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME