じんましん
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じんましん
表面がツルツルでやや盛り上がった皮膚の赤みで痒みを伴う、というのが典型的なじんましんです。表面がザラザラと荒れている湿疹とは見た目や皮膚で起きていることが異なります。
急にじんましんができると、原因は何なのだろう?食べ物?と気になりますが、多くは特発性じんましんといって直接的な原因がわからない(あるいはない)じんましんです。風邪などの体調不良、睡眠不足やストレスなどが一因となることがありますが、そういったものがなくても突然じんましんが出ます。じんましんのうち約7~8割が特発性じんましんと言われています。特発性じんましんはたいてい、じんましんが現れて24時間以内(もっと短いこともあります)に消え、そのまま消えたままのこともありますが、また別の場所にできるということを数日~1週間程度繰り返し、なくなっていきます。小児ではめずらしいですが、6週間以上出たり消えたりを繰り返すじんましんを慢性じんましんといい、治療に困ることがあります。特発性じんましんに対しては抗ヒスタミン薬を使って症状を和らげます。
残りの約2~3割が原因があるじんましんです。人によって原因は異なり、物理的じんましん(何かに物に当たったり圧迫されてじんましんができる)、寒冷じんましん(寒いところに行ったり、冷たいものに当たった部位にじんましんができる)、コリン性じんましん(自分の汗に反応してじんましんができる)、アレルギー性じんましん(食物や動物に反応する)など、原因は多岐にわたります。
じんましんができると食べ物が原因ではないかやはり多くの人が気になってしまうと思います。たしかに食物アレルギーの症状でじんましんというのは一番多いのですが、じんましんの原因という風に考えた場合は、食べ物が原因というのはじんましんのごく一部なのです。
大事なことはじんましんが何度か起きた時に、共通してきっかけになったこと(物)はないかを考えることです。ちなみに食物アレルギーで起こるじんましんは急性(食べてから2時間以内、多くは30分以内→ごく一部の例外もあります)にできて、長くても1日で消えます。数日出たり消えたりといったパターンにはならないので、そういった経過のじんましんの場合はむしろ食物アレルギーらしくないとアレルギー診療に慣れた医師は考えます。思い当たる物がないのにじんましんの原因を調べるために網羅的に(あてずっぽうで)食べ物のアレルギー検査をすることは意味がありません。血液検査である食べ物の数値が上がっているからといって、その食べ物がじんましんの原因とは言えないからです。時系列、エピソード的にじんましんと関連がありそうな物が思い当たる時に、それを裏付けるものとしてアレルギー検査を行うことには意味があります。
じんましんの原因と程度によると思います。食物アレルギーによるじんましんは原因食物を食べてから2時間以内、多くが30分以内にできます。じんましんだけであれば怖い症状ではありませんが、全身にじんましんができるような場合はその後に呼吸の症状(ひどい咳やゼイゼイ)、お腹の症状(繰り返す嘔吐や強い腹痛)を伴ってくる可能性があり、治療や経過観察のために早期に受診が望ましいと考えます。口の周りが赤くなった、というだけでは呼吸の症状やお腹の症状を伴う可能性は低いため慌てて受診する必要はありません。
上述の特発性じんましんであれば、痒みが強ければ不愉快ではありますが通常は皮膚の症状だけで済むため緊急性はなく、痒みを軽減させる薬(主に抗ヒスタミン薬の内服薬)が手元になく痒みが不快であれば受診して薬をもらうのがよいでしょう。
薬以外でできることは痒い部分を冷やすことです。氷まくら等を痒い部分に当てると痒みが軽減されます。体温を下げる必要はないので解熱剤を飲んだり血管を冷やしたりは不要です。また、体が温まると痒みが強くなったり、じんましんが悪化したりするため、お風呂は禁止ではないですが温まり過ぎないようにシャワーだけでさっと済ませることをお勧めしています。