水ぼうそう
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水ぼうそう
水ぼうそうは、水痘・帯状疱疹ウイルスというウイルスの感染により起こります。
1歳の時に2回の予防接種が標準的です。きちんと2回接種していても水ぼうそうにかかることはありえますが、2回の予防接種をしていれば免疫があるため、水ぼうそうにかかった時に軽く済み少数の発疹しか出ない場合がほとんどです。軽すぎて水ぼうそうかどうか診断がわかりづらいくらいのこともあります。しかし、中にはきちんと2回の予防接種をしていてもたまたまうまく免疫が付かなかったからだと思いますが、接種していない人くらい多数の発疹ができることもあります。
全身に発疹が出ますが、顔や四肢よりも体幹に多く出ます。発疹は丘疹(赤いぽつぽつ)から始まり、水疱(中に水をもった発疹)に変化し、最後に痂皮(カサブタ)になります。すべての発疹が同時に変化するのではなく、3種類の発疹が混在し、最終的にすべてが痂皮になります。発熱はある時もない時もあります。1週間くらいで自然に治癒します。
発疹の見た目で診断します。典型的な発疹であれば診断は比較的簡単ですが、初期で丘疹が数個しかないタイミングの場合はすぐに診断できず、1~2日して発疹が広がってきてから診断となることもあります。また、水ぼうそうの予防接種をやっている場合でも水ぼうそうになることがあり(ブレイクスルー水痘といいます)、その場合はごく軽症で済むことが多く、診断が難しいことがあります。
治療しなくても自然に治癒しますが、水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える薬により症状を軽くできます。ウイルスの増殖を抑える薬なので、使う場合は発症3日以内が望ましいです。発熱がある場合は解熱剤、痒みを伴う場合は痒み止めを用います。
発疹の一部がジュクジュクしてきている時は皮膚の雑菌の感染が併発している可能性があり抗生物質が必要な場合があるので受診してください。水痘ではあまりないですが、水分が摂れずぐったりしている様子が出てくるようなら受診してください。水痘は空気感染する感染力が強いウイルスですので、医療機関を受診する前に連絡し受診の方法を相談しておくのが望ましいです。
予防接種をしていてもかかることはありますが、かかった際に軽く済む可能性が高くなります。潜伏期が2~3週間と長めのため、未感染のご兄弟がいる場合はこの時期の発症に注意してください。予防接種が済んでいない場合は、水ぼうそうの人と接触後72時間以内であれば緊急接種することにより予防効果が得られます(絶対にかからないわけではありません)。定期接種の年齢であれば定期接種として接種できますが、そうでない場合は任意接種(自費)での接種です。
水ぼうそうは空気感染し他者にうつりやすいウイルスのため、登校・登園は禁止です。通常は1週間以内程度で治っていきます。すべての発疹がカサブタになれば他者への感染力はなくなるため登校・登園が可能です。許可証が必要であれば、すべてカサブタになってから受診していただければ発行させていただきます。