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RSウイルス

目次

原因

 RSウイルスは乳幼児期や低出生体重児、心肺系の基礎疾患等がある場合には重症化のリスクが高いウイルスです。11月から1月にかけてが流行しますが、近年は夏に流行することもあります。

症状

 典型的には鼻汁が数日続き、その後、咳を認めるようになります。発熱はあることもないこともあります。細気管支炎といって気管支よりさらに枝分かれした先の細気管支という場所に炎症を起こすと、喘鳴(ゼイゼイやゼコゼコ)、陥没呼吸、呼吸困難などがみられます。

 個人差はありますが、発症して5日目から7日目前後でピークを超えその後軽快していきます。悪化しないまま1週間程度で軽快する場合も多くあります。肺炎や細気管支炎などのRSウイルスによる比較的重い症状は、ほとんどが3歳以下で、入院が必要になるのは月齢のピークは生後2か月~5か月と言われています。年長児や大人も感染しますが、重症となることは少なく多くは風邪で済みます。高齢者はしばしば重症となることがあるといわれています。

診断

 5-10分程度でわかる迅速抗原検査で診断します。綿棒を鼻に入れて鼻水を採取して検査を行います。2022年6月1日現在、RSウイルスの検査は1歳未満、または後述するシナジスの接種対象者のみが保険適応です。

治療

 対症療法となりRSウイルスそのものに対する治療はありません。鼻が詰まって苦しそうにしている時は鼻水を吸い取ってあげ、部屋が乾燥しないように加湿してください。必要に応じて酸素投与、輸液、呼吸管理を行いますがそのよう場合は入院になってしまいます。予防のためのワクチン開発が以前から行われていますがまだ研究中で、抗体製剤を用いる予防方法がありますが、高価なこともあり保険で認められているのは低出生体重児や心疾患などRSウイルスに感染した時のリスクが高い人のみです。

こんな時は受診を

 陥没呼吸(胸やお腹を凹ませるような呼吸)やうなるような呼吸がある時や赤ちゃんでミルクを飲めない時、顔色が悪い時などは受診してください。

家庭内の感染対策

 大人や年長児は軽い風邪症状しか起こさないことが多いので油断しがちですが、赤ちゃんがいる場合はなるべくうつらないように気を付けましょう。飛沫を介して感染します。

登園・登校のめやす

 「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」とされています。

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