- 今まで輸入品のみであった経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)が国内承認されたため、当院でも入荷できるようになりました。
- 今年は全国的に流通量が少ないようで、入荷数に限りがあります。
- インフルエンザワクチンを打つと腫れやすい方や、注射が極端に苦手なお子様はご検討ください。
- 添付文書上は2歳以上から19歳未満が接種できますが、点鼻なので顔を動かしてしまうとうまくできないためじっとしていられるお子様が対象です。
- 動いてしまったりしてうまくできなくてもやり直しはできません。
接種対象
- 3歳以上で点鼻の時にじっとしていられる子が対象です(2歳は難しいと思います)。19歳以上は承認されていないため接種できません。
接種対象外・接種注意者
- 川崎病や心疾患でアスピリンを内服中の場合や、特殊な病気や薬によって免疫抑制状態の場合は接種できません。妊婦さんも接種できません。
- 気管支喘息のコントロールが不良の場合、重いゼラチンアレルギーがある場合は接種できません。
- 5歳未満で喘息の既往がある場合は接種注意者に該当するため、注射でのインフルエンザワクチンを推奨いたします。
予約につきまして
- 注射のインフルエンザワクチンの予約開始と同じく9月17日12時から予約を開始、10月9日から接種を開始いたします(出荷遅延により接種開始を延期いたしました)。
- 入荷数の詳細がまだ決まっていないため当面は10月分のみの予約を行います。
- 接種の時間帯は注射のインフルエンザワクチンとは異なり、定期予防接種の時間帯で行います。
- 生ワクチンですので、他の生ワクチン(MR、水痘、おたふくワクチン)の接種からは前後4週間あける必要があるのでご注意ください。他の生ワクチンと同時接種を行うことは可能です。
- 新型コロナウイルス罹患後の予防接種の目安は解熱後2週間とさせていただいております(「小児COVID-19合同学会ワーキンググループ」の「小児の外来診療におけるCOVID-19診療指針」では症状消失後2~4週間程度とされていますが、4週間あけると予防接種のスケジュールが大幅にずれてしまう場合があるため2週間程度が妥当と当院では考えております)。
- 水痘罹患後は治癒して2週間以上、新型コロナウイルス以外の発熱の場合は解熱して1週間程度後の接種を目安にしてください。
接種費用
- 税込み9,000円とさせていただいております。年齢にかかわらず1回接種です。
- 市川市のインフルエンザワクチンの助成が今年どうなるか未定ですが、注射のインフルエンザワクチンでは助成が出るがフルミストの場合は助成が出ないという可能性があります。
効果について
- フルミストと注射のインフルエンザワクチンの効果を直接比較したデータはなく、厚生労働省や日本小児科学会の見解では“両者は同等”とされています。より強い効果を期待してのフルミストというよりは注射の痛みをなくすためのフルミストとお考えください。
- 注射のインフルエンザワクチン効果が約5か月間持続するのに対し、フルミストでは約1年効果が持続するとされており、季節外れにインフルエンザが流行した場合などはフルミストの方が利点があるといえます。
- 風邪やアレルギー性鼻炎で鼻が詰まっている時にフルミストを接種した場合に効果が減弱する可能性があります。
副反応や注意点について
- 主な副反応として鼻閉、鼻漏、咳嗽、口腔咽頭痛、頭痛等、重大な副反応としてショック、アナフィラキシーが報告されています。
- 生ワクチン(弱毒化したインフルエンザワクチン)であるため軽微なインフルエンザの症状(鼻閉、鼻漏、咳嗽、口腔咽頭痛、頭痛等)が出る可能性がある点が注射のインフルエンザワクチンと異なる点です。
- ショック、アナフィラキシーは極めて稀なことで他の予防接種でも極めて稀に起きえることですのでフルミストに特有のものではありません。
- 接種後、鼻汁中にワクチンウイルスが排出するため1~2週間は重度の免疫不全者との密接な接触は可能な限り避けることが推奨されています。